美容師は人気職業の1つであり、現在も多くの志望者がいる仕事です。美容師として働きながらさまざまなことを学び、成長していきたいと考える人はたくさんいます。そんな美容師という存在は、今後も多くの人にとって将来の目標となり得るでしょう。
しかし、「美容師になりたい」という漠然とした気持ちだけが先行してしまい、肝心の「どうすれば美容師になれるのか」といった点が分からないままの人も珍しくありません。美容師になるにはいくつかの条件をクリアする必要があるため、早めの準備が求められます。
本記事では美容師になるための方法・流れと、必要な準備について解説します。
美容師になるには何が必要？
美容師になるには、いくつかの条件を満たした上で就職に臨む必要があります。まずは美容師になるには何が必要になるのかを確認し、これからの進路を具体的に考えてみてください。
国家資格の「美容師免許」の取得が必須
美容師になるには、国家資格である「美容師免許」の取得が必須です。美容師免許を取得してはじめて、プロの美容師として働けるようになります。逆に言えばどれだけ美容師としてスキルがあっても、美容師免許を取得していないと美容師の仕事はできません。美容院に就職してもお客様のカットやカラーを担当できず、受付、清掃、経理などの雑務のみの対応となります。
美容師として本格的に働きたいのなら、美容師免許の取得を目指すのが最初の目標です。
資格取得後に美容院などへ就職するのが一般的
美容師になるのなら、美容師免許を取得後、美容院などに就職するのが一般的です。国家資格を取得していることを証明し、面接を受けて採用されることが、美容師になるための基本となる流れです。
美容師の就職先は幅広く、美容院のなかでも全国展開しているチェーン店、個人経営店などがあります。近年はヘアメイクを専門とする事務所、ヘアセット専門店、結婚式場の専属美容師など、就職先の種類は増えています。自分のやりたいことやキャリアプランをよく考えて、将来の就職先を決めるのがポイントです。
美容師になるにはどんなルートが考えられる？
美容師になるには、基本となるルートがあります。美容師のスキルを学びつつ、美容師免許の取得条件を満たせるルートを選ぶことが、最短で就職を叶えるためには必要です。
以下では、美容師になるための具体的なルートについて解説します。
美容師のスキルを学べる学校に進学する
美容師になるには、仕事に必要な知識・技術を学べる学校に進学するのが最初の段階です。美容師の業務に欠かせないカット、カラー、パーマ、スタイリングなどのスキルを学べる学校に入り、プロとして通用する能力を身につけることを目指します。
美容師にはお客さんの個性に合わせてセットを行う発想力や柔軟性、理想の髪型を引き出すコミュニケーション力なども求められます。在学中から実習などを通して、各スキルの習得と応用できる技術の獲得が美容師を目指す際に必要なプロセスとなります。
専門学校などで所定のカリキュラムを修学する
美容師になるには、美容師免許を取得するための国家試験を受験する条件を満たす必要があります。美容師免許の国家試験の受験条件は、以下の内容になっています。
- 厚生労働省が指定する美容師養成施設に入学する
- 昼間課程の場合は2年、夜間課程の場合は2年以上（もしくは2年6カ月）、通信課程の場合は3年以上の時間をかけて修学する
- 所定のカリキュラムを修了後、国家試験の受験申し込みを行う
美容師免許を取得するには、上記の条件を満たせる学校に通う必要があります。例えば専門学校、大学、短大などが、条件を満たせる学校として挙げられます。なかでも専門学校は、効率良く美容師に必要なスキルを学べるカリキュラムがあり、少人数制での授業や実習の多さが魅力となっています。最短2年で卒業できるため、美容師免許の国家試験受験条件を満たしてすぐに卒業し、就職して働くことも可能です。
国家試験の合格を目指す
美容師に必要な美容師免許の取得には、国家試験に合格する必要があります。国家試験には筆記試験と実技試験の2種類があり、筆記では60/110以上の得点が求められます。
実技試験ではウィッグを使って美容師としてのスキルを実際に披露し、
カッティングが必須、ワインディングまたはオールウェブセッティングの2部門で合否が判断されるのが特徴です。
同時に衛生実技試験審査も実施され、服装や使用する道具、試験中の衛生面に関する配慮などをチェックされます。
美容師免許の申請を行う
国家試験に合格したら、美容師免許の申請を行う必要があります。国家試験の合格通知書に同封される「免許申請書」を記載し、以下の書類を同封して送付します。
- 戸籍抄（謄）本（6ヶ月以内に発行したもの）
- 本籍が記載されている住民票（6ヶ月以内に発行したもの）
- 精神機能の障害の有無について診断した医師の診断書（3ヶ月以内に発行したもの）
- 登録免許税となる9,000円分の収入印紙
- 登録事務手数料5,200円を郵便局で払い込んだ受領証、もしくはご利用明細票
上記の書類を準備し、理容師美容師試験研修センターに送付することで美容師免許証を取得できます。
美容師になるにはどんな準備が必要？
美容師になるには、事前にいくつかの準備をしておくのが重要です。準備ができていれば、スムーズに就職を叶えたり、最短で美容師に必要なスキルを学べたりといった結果につながります。
以下では、美容師になるにはどんな準備が必要なのか解説します。
将来の目標を明確にしておく
美容師になるには、将来の目標を明確にしておくのがポイントです。「どんな美容師になりたいのか」「美容師としてどんな成果を出したいのか」といった点を考えておけば、将来に必要なスキルや経験が見えてきます。学習の優先度を決めやすくなるため、効率的な勉強が可能となるでしょう。
進学先の学校は慎重に選ぶ
美容師になれる学校には、多くの種類があります。専門学校、大学、短大のいずれに進学しても、きちんと必要な条件をクリアすれば美容師になれます。しかし、自分に合わない授業や雰囲気の学校に通い続けることになると、途中で挫折する可能性も懸念されます。
美容師になれるルートはたくさんあるからこそ、慎重に進学先を選ぶのがポイントです。特におすすめなのが、最短2年で卒業と国家資格の取得を目指せる専門学校です。専門学校なら効率良く学習を進めつつ、学校の試験対策や就職支援を有効活用できます。進学先に迷ったときは、専門学校を中心に具体的な学校を決めるのがおすすめです。
まとめ
美容師になるには、指定の学校に進学して必要なカリキュラムを修了し、国家試験に合格する必要があります。国家資格である美容師免許を取得することで、プロの美容師として就職が可能となります。まずは国家試験の受験を目指して、進学先を決めることからはじめてみましょう。
